財産の差押えができず困ったことはありませんか?~民事執行法が改正されます~

 返してくれないお金はどうやって回収するの?

 「お金を貸したのに返してくれない。」「工事を請け負ったのに請負代金を支払ってくれない。」と困った経験をなさった方もいらっしゃるかと思います。そんなときは、弁護士に依頼して請求したり、それでも相手が支払ってこない場合は、訴訟を提起したりしますよね。勝訴判決をもらっても、相手が支払ってこない場合は、最終手段として、相手の財産を強制的に差押えすることが可能になります。ただ、これまでの差押えは、差し押さえる相手の財産をこちらで探さなくてはなりませんでした。財産開示という制度もありますが、十分に機能していませんでした。相手が元配偶者であれば、相手の財産がどこにあるか大抵予想がつきますが、相手が新規取引先だったり、交通事故の相手方だったり、配偶者の不貞相手だったりと初めて会った人の場合は、相手の財産がどこにあるかなんて見当もつきません。「相手にお金があるかもしれないのに、相手からお金を回収できない。」と泣き寝入りすることもありました。

 そこで、この度、相手の財産状況を調査しやすくなるように、民事執行法が改正されました。今回は主な改正点をお伝えします。

 財産開示手続の要件が見直しされました。

 これまで、財産開示手続の申立ができる人は、「(相手が自分に対し)お金を支払いなさい」という判決をもらった人などに限られていました。訴訟での和解、調停での和解、家庭裁判所の決定などによっても、同様に財産開示手続の申立ができます。ただ、仮執行宣言付判決、仮執行宣言付支払督促、確定した支払督促、公正証書などは、それらの書類をもとに財産の差押えはできるものの財産開示手続を利用することはできませんでした。
 民事執行法が改正され、これまで財産開示手続を利用できなかったものについても利用できるようになりました。

 第三者からの情報取得手続が新設されました。

 「強制執行したけど全額回収できなかった」「強制執行しても全額回収できないことが分かっている」人は、裁判所を通じて第三者から情報を取得することができるようになりました。
 具体的には、①登記所から、相手が所有権の登記名義人である土地や建物、②(養育費・婚姻費用請求や、生命身体の侵害に対する損害賠償請求について)市町村や年金機構・共済から、給与(勤務先)の情報、③金融機関等から、預貯金・上場株式・国債等の情報のうち、強制執行の申立に必要な情報を、裁判所へ申立することによって取得することができるようになりました。

 以上が、財産開示に関する民事執行法の主な改正点です。この改正は2019年5月17日の公布日から1年以内に施行が予定されています。あと1年ほどすれば、回収できなかったお金が取り戻せるかもしれません。そんな方は、一度ご相談ください。

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