証拠の重要性
証拠の重要性について
裁判では、どのような証拠があるか、それをどのように読むべきか、ということが大変重視されます。また、そうであれば、当然のことながら、裁判前の任意交渉の段階でも、裁判になる可能性を念頭に置き、どのような証拠があるか、それをどのように読むべきかをよく検討しなければいけません。
このことから逆算して考えれば、何か法律上のことを決断するときや、事実関係について将来争いになりそうなときなどには、自分の言い分が正しいことを証明できる証拠をきちんと残しておくことが大切だということが分かります。
そのくらい素人でも分かる、というご意見もあるかもしれません。しかし、実際には、そうした準備をきちんとしておくことは、なかなか困難です。これが容易であれば、もっと争いごとが少なくていいはずです。
将来の争いに備えて準備するのが難しい原因は、いろいろ考えられます。例えば、「当時は相手との信頼関係があると思っていて、口約束しかしていなかった」とか、「相手の言われるままに契約書や合意書を作ったところ、後日争いになるまで不利益な内容であることに気が付かなかった」とか、そうした話をよく聞きます。しかし、裁判では、「口約束があったと言うが、相手は否定しているし、本当に大切な約束であれば書面にしているはずである」とか、「契約書や合意書には不利益な内容も含めて明記されており、その内容でよいということで署名と押印をしている」などと判断されてしまうケースが多くあるのです。
当事務所では、まだ争いになっていないが将来のことが少し心配だ、という内容であっても、法律相談を受け付けております。将来不利な状態で争いに突入するより、争いの芽を少しでも摘んでおく方が、長い目で見れば、負担やストレスが少なくて済みます。どのようなものを残しておけばよいか、あるいは、どのようなものを残してはいけないのか、アドバイスをさせていただきます。お気軽にご相談いただければと思います。
もちろん、もう争いになってしまったという場合であっても、ご相談をお受けしております。その場合でも、どのような証拠が残っているかを手掛かりに主張を組み立てていくことになりますから、ご相談の際には、関係ありそうなものをお持ちください。自分では関係ないと思うようなものでも、意外に重要な証拠になることもありますから、できる限り何もかもお持ちいただけると幸いです。
